湘ゼミコラム

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キャリア教育企画:(株)フレックス テレビ朝日報道部門×湘南ゼミナール/コラボ授業 【後編】

2019.12.27

湘南ゼミナール難関高受験コースの「キャリア教育企画」、特別コラボ授業の後編レポートをお届けします!

今回は株式会社フレックス(テレビ朝日グループ、以下フレックス)ご協力のもと、特別コラボ授業を実施!

テレビニュース制作の舞台裏や、テレビ局に欠かせない映像保存「アーカイブのメタデータ作成」について学んだ【前編】に引き続き、後編では参加した生徒さんたちがレポート・ナレーション収録・インタビューの各担当に分かれ、イベント当日の模様をまとめた1つのニュースを制作します!

(以下より、レポート)

報道の仕事を体験!
「コラボ授業をニュースにしよう!」

写真:特別授業を実施いただいた株式会社フレックス(テレ朝日グループ)本社が入るEXタワーにて

フレックス阿部さん:
今から映像編集がどんなものかご紹介します。
1つのVTRの中には、どんな情報が入っていますか?映像を見た時にはどんな映像が流れていますか?
様々な映像は現場にいるスタッフが撮影したから撮れたものです。そのニュース映像が何かを視聴者が理解する為には、「テロップ」と言われる文字情報が欠かせません。

この「テロップ」に加え、ニュースの内容を話す「ナレーション」、現場の状況を伝える「レポーター」、意見を伝える「インタビュー」があります。さらに音楽をつけることで”悲しい”など雰囲気を補助する表現をしています。

今日皆さんでやっていくのは完全パッケージ(完パケ)と言われる、情報全てを1本のVTRにしたものを実践してみます。

―――テレビ制作会社の中でも、編集者が編集・音声のMIX作業、テロップ付けまでを行う”完パケ”までを担う会社は少ないと言われ、技術はもちろんのこと、ニュースという仕事の性質上スピードも要します。

写真:特別講師をしていただいたフレックスの阿部さん

フレックス阿部さん:
それではこれから、本日の授業を1つのニュースにします。レポーター、ナレーション、インタビューする人/される人、をグループ毎にやってもらいます。それぞれの原稿には、アレンジ可など自由に表現できる部分を設けているので、どんな風にしたら視聴者にどのように伝わるかを想像しながら考えてみてください。

写真:生徒さんに用意されたニュース原稿

写真:レポーター役になった生徒さんたち

―――ここで、現場で長年に渡りカメラマンを経験された、フレックスの稲村さんによるレポーター撮影から開始。最初は照れくさそうにする生徒さんも、カメラを前にすると……

―――なんとも、堂々たるレポート!

フレックス稲村さん:
みんな緊張しているのに失敗しないで凄いですね!現場で実際レポートするアナウンサーやレポーターも、実は何度も撮り直ししているんですよ!

―――その後、インタビューや、ナレーション収録も体験しました。普段からニュース番組が大好きだという生徒さんばかりで、初体験ながらも見事にこなしていました。

フレックス阿部さん:
それでは編集者だった私が、皆さんが撮影した映像を編集します。テレビ朝日の普段のニュースでは、大体標準として1分程度のVTR編集に1時間ほど掛け、放送の3分前までに完パケしたものをオンエアしています。今日は更に短い時間で編集します。

―――この日、ご用意いただいたのはノンリニア(デジタル)編集機です。普段フレックスではテレビ朝日局内にある大型の編集ブースでディレクターと共に編集作業に入っています。

写真:映像編集に興味津々の生徒さんたち

―――映像の編集を待つ間、撮影に興味を示す生徒さんも特別体験をさせていただきました!

―――そしてVTRが完成!生徒さん自身が登場する、コラボ授業をニュースにした映像を皆で見ました。

―――恥ずかしい反面、とっても嬉しそうな生徒さんたち。

フレックス阿部さん:
皆さん映像を見て、「この子の表現が良かったな」など、人に伝えるにはどうしたら伝わりやすいかを実際にやってみて感じましたか?
例えばプロのナレーターさんは、与えられた原稿を1~2分の時間に目を通すだけでイントネーションや雰囲気(楽しいものは楽しく)を一発で読みあげます。

それからレポートはどうでしたか?自分のレポートが使われず、ショックだった子もいるかもしれませんが…、本物の記者さんでもカットされることもあります。全体のVTRの尺が1分しか与えられない場合、ナレーションはニュースを伝える為に必要な情報を言っていたりするので、情報の優先順位からレポートがカットされ易い…。実際の制作現場では、オンエア20分前でも「カットしてください」と言われることもあるんです。
内容を重視し、視聴者に伝わることを最優先にしているため、追い込みの状況では常にこれがパーフェクト!という編集で出せないこともあるのが報道です。

写真:実際の映像編集画面

―――ニュース制作の現場は毎日凄まじいほどの情報が溢れ、必要な情報を限られた時間で選択し視聴者に届けています。それは、視聴者としてニュースを見ていた生徒さんたちの想像を遥かに超える現場です。

フレックス阿部さん:
毎日のニュースではオンエア1分の尺を1時間で編集しますが、「報道ステーション」などのオンエア7分程度の特集では、4日程度を編集に費やします。特集の取材・撮影に関しては1カ月以上かけるものもあります。編集者は映像に関しての情報を全て把握していますので、ニュースに対してどの映像がベストなのかという判断が常に必要です。

編集者とディレクターはペアでVTRを作成していますが、たくさんの情報がある中、2人ですべての情報を管理して、オンエアーにつなげることはできません。情報収集をする複数のディレクターや記者、映像管理をする編集者やカメラマン、全体をまとめるデスクなど、多くの人が作業を分担して番組は制作されています。

フレックス稲村さん:
皆さん「スーパーJチャンネル」や「報道ステーション」を見ていただいているようですが、テレビ朝日のニュース番組を見るときはフレックスのスタッフが関わっているんだなと感じて見ていただけると嬉しいです。本日はありがとうございました。

―――以上、レポートより。

充実した特別授業に、最後まで聞き入りっぱなしの生徒さんたち。何かひとつでも心に残るものを持ち帰っていただけたのではないでしょうか。
ご来場いただいた生徒の皆さま・保護者様、ありがとうございました。

株式会社フレックス(テレビ朝日グループ)の皆さま、貴重なお話と体験を通した学びの機会をご提供いただきましたこと心より感謝申し上げます。

湘南ゼミナールでは今後も、生徒の皆さんが”素敵な大人”と出会い、勉強の先にある未来の選択肢や視野を少しでも広げられる機会を提供できるよう、様々な企画をしていきます!ぜひお楽しみに!

※※本企画は株式会社フレックス(テレビ朝日グループ)湘南ゼミナールの企業交流プロジェクトVISIONARY SWANS双方が、CSR(社会貢献)活動の一環として、難関高受験コースの生徒さん向けに無料にて行っております※※

【株式会社フレックス(テレビ朝日グループ)】公式サイト