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今すぐ苦手を克服したい!中学受験の理科の得点をアップさせるコツを紹介

2019.04.02

中学受験では、国語や算数の得点比率が高いことが一般的です。そのため、理科の勉強がおろそかになってしまうこともあります。しかし、理科の勉強をおろそかにする受験生が多いからこそ、そこで得点することで他の受験生との差をつけることができるのです。この記事では、中学受験での理科の苦手を克服する方法を説明します。

中学受験で出題される理科の問題傾向

中学受験の理科には、生物・地学・物理・化学の4つの分野があり、それぞれ問題の傾向に違いがあります。そこで、まず理科全体の傾向について説明し、そのあとでそれぞれの分野の傾向について説明をします。

全体の傾向

理科は、4つの分野すべてがまんべんなく出題される傾向があります。たとえば、分野ごとに大きな問題が1問ずつ出されるなどの出題方法が一般的です。しかし、分野ごとに必ず問題が分かれているわけではなく、分野を超えた融合問題が出題されることもあります。また、総合力が問われることが多いのも理科の特徴です。理科の問題とはいえ、算数の計算力が問われたり、文章の読解力が求められたりする傾向があります。

分野別の傾向

生物の分野では、難解な問題が出題されることが多くあります。暗記問題がほとんどですがテーマは広く、細かい知識が問われるのが特徴です。また、知識や経験を活用して積極的に自分で考える能力を問われる問題が出題されることもあります。なかには、中学校の教科書から出題されるケースもあるのです。ただし、出題されるテーマは出尽くしていますので、これまで出題されたテーマを見ておけばよいでしょう。

暗記問題が出題されることの多い地学の分野ですが、知識よりも原理をしっかりと理解することが大切です。地層の重なり、星の動き、月の満ち欠けなどは、出題形式がある程度パターン化されています。突飛な問題が出題されることは少ないので、それぞれのパターンをつかんで、そのパターンに応じた対策を行えば得点しやすいです。

化学の分野は、ほとんどが計算問題です。また、ほぼすべての計算に比の計算が必要になります。算数が得意な受験生は得点がしやすいですが、1問目を間違えるとそのあとのすべての問題に影響することもあるので注意が必要です。

物理の分野では、暗記問題が少ないのが特徴です。知識よりもむしろ、原理や原則を理解しているかどうか、また、その応用力が問われます。図に書き込みをして確認をしたり、途中の計算をしっかり書いたりするなど、普段から情報を整理しながら問題を解いていくのがコツです。

中学受験の理科を効率的に勉強するためには

中学受験における最も効率的な勉強方法は、苦手なポイントを克服することです。そのためには、まず、どこが苦手なのかを把握することが大切です。苦手な分野がある場合は、分野別に対策を行うとよいでしょう。しかし、分野ではなく、問題形式に苦手なものがある受験生もいます。問題形式とは、知識問題、計算問題、記述問題などです。苦手な問題形式がある場合は、問題形式別に対策を行います。

中学受験理科の分野別対策

中学受験の理科で苦手とする人が多い分野は、太陽・月・星の動き(地学)、電気(物理)、力学(物理)、化学計算(化学)の4つです。この4つの分野は、苦手な人はまったく点数が取れないという共通点があります。そのため、特に苦手な分野から順番に、苦手意識をなくしていく必要があるのです。ここでは、4つの分野それぞれの出題されやすい問題と解き方のポイントを説明します。

太陽・月・星の動きの分野

太陽・月・星の動きの分野で出題されやすいのは、地球の自転と公転による太陽と星座の見かけの動きや、月の満ち欠けなどの問題です。この分野は、天体の動きを把握するのが難しいため、多くの受験生が苦手とします。苦手を解消するためのポイントとしては、まず、問題ごとに方角を正確に把握することです。一般的な地図では北が上になるように固定されていますが、出題される問題の図では、上が北とは限りません。そのため、さまざまな向きで方角を判断できるようになる必要があります。また、日時を計算する問題も出題されるので、24時制で時刻計算ができるようになる必要もあります。

電気の分野

電気の分野では、豆電球の明るさを問う問題がよく出題されます。この分野は、暗記しなくてはいけないことは少ないですが、あとは理詰めで考える必要があります。そのため、基本を理解していないと混乱しやすいのです。解き方のポイントとしては、まず、直列回路と並列回路の違いをしっかりと理解しておく必要があります。また、豆電球や電池の数が変わることで、明るさや電流の強さにどう影響するかなどの、基本を押さえておくことも大切です。

力学の分野

力学の分野では、ばねの伸びや浮力、てこ・滑車・輪軸などの計算問題がよく出題されます。この分野を苦手にする人が多い理由は、てこや滑車、輪軸などの動きが連動するところがイメージしづらいからです。また、複雑そうな図が載っているため難問に見えやすいのも、この分野を苦手に感じる人が多い理由のひとつです。解き方のポイントとしては、まず、支点・力点・作用点などの基本を押さえることが大切です。また、図に線を引いていくのもよいでしょう。難しそうに見える問題も、基本形に分解していけば解くことができます。

化学計算の分野

化学計算の分野では、水溶液の濃度や中和滴定、気体の発生量を求める問題がよく出題されます。濃度の問題は、算数の食塩水問題と同じです。また、中和滴定や気体の発生は比例に着目することが重要になります。つまり、ベースとなるのは算数の知識です。ただし、算数のようにすぐに計算に取り組めるものではありません。たとえば、濃度の計算では、表やグラフから溶け残りの量を考える必要があるのです。そのため、情報を読み取って必要な計算を考えなくてはいけません。そのことが、苦手意識につながるのです。解き方のポイントとしては、まず、算数の力をつけることです。また、表やグラフから正確に情報を読み取ることも重要になります。

中学受験理科の問題形式別対策

中学受験の理科で出題される問題には、知識問題、計算問題、記述問題の3つの形式があります。ここでは、それぞれの問題形式別に対策方法を説明します。

知識問題

暗記していれば解ける知識問題ですが、中学受験の理科における知識問題の割合は、生物や地学で9割、化学で6割です。化学は、高校では計算問題がたくさん出題されますが、中学受験では知識問題が6割もあるのです。ただし、物理では知識問題が1割しかありません。

知識問題の対策方法としては、授業が終わったあと、まだ記憶が新しいうちに復習し、しっかり定着させるのがよいです。間違えた問題はその場ですぐに確認し、ため込まないようにします。また、たまたま正解してしまった問題も、なぜ正解なのかを確認しておきましょう。一度覚えた知識も、時間が経つと忘れてしまうことがあります。保護者が確認してあげるとよいでしょう。

計算問題

ひと口に計算問題が苦手といっても、算数に問題があるのか、条件が読み取れていないのか、苦手の原因はさまざまなものが考えられます。まずは、原因を明らかにしましょう。計算自体はできるが解き方がわからない人の場合は、まず解き方を覚えるのが効果的です。中学受験の理科では、基本の解き方を大きく外れるような問題はほぼ出題されないからです。ただし、計算問題でよく使われる公式だけを覚えればよいというわけではありません。問題に書かれている条件を正確に読み取り、どのような解き方をすればよいのかを理解する必要があるのです。問題文の中にある、計算に必要な条件をしっかりと取り出せるかどうかがポイントになります。間違えた問題の答えを見るときには、問題文のどの条件に着目すればよかったのかをチェックしましょう。

記述問題

記述問題には、実験結果に対してその理由を述べるものもあれば、ただ理由を書くだけではなく、自分の考えを述べるものもあります。どちらにしても、問題文に書かれている条件をふまえた上で記述をしなくてはいけません。解答欄を埋めることに意識が集中してしまうと、問題の条件を見逃してしまうことがよくあります。まずは、問題文に書かれている要素を書き出してまとめるとよいでしょう。そのあとで、それに理由付けをする形で記述していくことが大切です。

回答を書き終わったら、質問されていることとあっているかどうかを、必ず確認します。一生懸命書いていると、結論がずれてしまうことがあるからです。そうなると、大きな失点になってしまうので注意しましょう。

中学受験の理科の点数をアップさせるコツ

ここでは、中学受験の理科の得点をアップさせるための、「3つのコツ」を紹介します。これまでに紹介した分野別の対策や問題形式別の対策に加えて、ここで紹介する「3つのコツ」を活用すれば、理科の得点を効果的にアップさせることができます。

勉強に飽きないよう工夫する

理科が苦手な人に参考書や問題集にばかり取り組ませても、学習意欲が下がってしまいます。中学受験の理科では、天体の動きなど直感で理解するのが難しい分野が多いので、機械的に学習を続けるだけでは得点アップにつながりにくいのです。努力が報われないと、ますます理科が嫌いになってしまいます。そうならないためには、勉強に飽きないよう工夫をすることが大切なのです。

たとえば、プラネタリウムに連れて行くのもよいでしょう。天体の動きをリアルに体験することができ、理科に興味を持つことができます。親子で植物の観察に出かけ、学んだことを体験するのも効果的です。勉強に飽きさせない工夫としては、学習漫画を取り入れるのもひとつの方法です。漫画といえども、中学受験対策に通用するレベルの参考書がたくさんあります。特に、新しい単元の先取り学習をするときには、面白く読めて理解の助けになる学習漫画が役に立ちます。

好きな友達や先生と一緒に勉強するのも、理科の勉強を飽きさせないために効果があります。新しい知識は、誰かに話したくなるものです。また、人に話すことで知識がしっかりと身につくという側面もあります。そのため、好きな友達や先生が身近にいるという環境が、理科の勉強を飽きずに続けるのに向いているのです。中学受験という同じ目標を持つ仲間がいるということも、学習意欲を向上させるのに役立ちます。

過去問を上手に活用する

過去問に取り組む目的は、志望校の出題傾向と問題文の特徴を知って慣れることと、時間配分を確認することです。そのため、基本的な学力がついていない状態で過去問に取り組んでも意味がありません。中学受験における理科では、6年生の9月後半から遅くても冬休み前までに小学校の履修内容を終わらせ、しっかりと基本を固めてから過去問に取り組み始めるようにします。

志望校がはっきりと決まっている場合は、最初から第一志望の学校の過去問に取り掛かればよいでしょう。しかし、まだ志望校を決めきれていない場合は、力試しもかねて少し難易度が低い学校の過去問から取り掛かるのがよい方法です。どちらにしても、過去問を活用するときには、時間を計って本番と同じように取り組むことが大切です。過去問を問題集のように繰り返し解き直しても、実力がつくわけではありません。あくまでも、受験本番に備えて、実力を試すためのものなのです。

塾を利用する

塾を利用するのも、中学受験での理科の点数をアップさせるためのコツです。理科は分野や問題形式によって、苦手なポイントが人によって異なるのが大きな特徴です。そのため、自分はどこが苦手なのかを塾の先生に把握してもらうと、効果的に得点をアップさせることができます。塾なら、苦手なポイントを集中的に指導してもらうことができるからです。

志望校対策に特化した塾なら、自分の目指す中学校の出題形式に普段から慣れることができます。また、同じ目標を持つ人がいる環境で勉強できるのも大きなメリットです。志望校に合格するための、意識を高めることができます。