湘ゼミコラム

公立中高一貫校受検

【2022 中学受験】公立中高一貫校 不動の人気/横浜市立2校(南・横浜サイエンスフロンティア)入試レポート

2021年度 神奈川県の公立中高一貫校受検では、横浜市立の2校(南附属中、横浜サイエンスフロンティア附属中)が前年度実質倍率を上回る不動の人気となりました。

公立中高一貫校受検は、高倍率が故に「失敗」はつきもの…といっても過言ではないほど、難しい受検です。小学生とはいえ、まわりの期待に応えようと必死に努力した結果、中学生からの新生活で「燃え尽き症候群」になることにも注意したいものです。
本記事にて、適性検査ならではの学習内容の価値や、難しさの両面を知って、ご検討いただけたらと思います。

南附属中、横浜サイエンスフロンティア附属中の2校で ❝求める生徒像が鮮明に❞

■ 問題の見た目・出題形式に大きな変化

2021年度の受検生は、おそらく受検会場で「今までやってきたことと違う!」となったのではないでしょうか。今年度の出題を見ると、この先も傾向が変わるのかと不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。
具体的にはどのような変化があったのでしょうか。

■ もっとも違いが出たのは適性検査Ⅰ(文系)の「作文」

2019~2020年度までは「要約文」が出題されていました。
要約文とは、課題文を読んだあとで、その課題文を短くまとめるというものです。

ところが2021年度では‥‥‥
「資料1~10」までの複数の資料を読み、その資料をもとに読み取れること+あなた(受検者)が考えること、すなわち「意見」を書くという出題にがらりと変わりました。

※南附属中と横浜サイエンスフロンティア附属中では、2019年度から適性検査Ⅰ(文系)は共通問題、適性検査Ⅱ(理系)では学校独自の問題を出題しています。
南附属中、横浜サイエンスフロンティア附属中の2校が共通問題を扱う適性検査Ⅰ(文系)では、2019~2020年度は作文の配点割合が非常に高かったが、2021年度は資料問題:作文の配点割合が1:1と、大きく変化しました。

※南附属中と横浜サイエンスフロンティア附属中では、2019年度から適性検査Ⅰ(文系)は共通問題、適性検査Ⅱ(理系)では学校独自の問題を出題しています。

■ 配点割合にも大きな変化

南附属中、横浜サイエンスフロンティア附属中の2校が共通問題を扱う適性検査Ⅰ(文系)では、2019~2020年度は作文の配点割合が非常に高かったが、2021年度は資料問題:作文の配点割合が1:1と、大きく変化しました。


■ 配点割合が高まった適性検査Ⅰ(文系)作文を例に、変化を見比べる

まずは、2020年度の問題を見ていきます。

適性検査Ⅰ 出題例2020年度/作文の問題※抜粋

【資料】で筆者が述べていることを、あとの[条件]にしたがってまとめなさい。

[ 条件 ] 
複数の段落をつくって、三百字以上三百五十字以内で書くこと。

2020年度の問題では、何についての文章なのか、それらについて筆者がどう考えているかを明確に読み取らなければいけないという問題です。

つぎに、最新の2021年度の問題を見ていきます。

適性検査Ⅰ 出題例2021年度/作文の問題※抜粋

【資料】で筆者が述べていることを、あとの[条件]にしたがってまとめなさい。

[ 条件 ]
●300字以上360字以内で書くこと
●次の構成でそれぞれ1つずつ段落をつくること
1、世界の中で特に課題のある地域とその課題
2、行われた対策と成果
3、会話文や資料を通してあなたが考えたこと

2021年度は何を読み取り、何を書くかが明確になっていることから、受験生は非常に書きやすかったのではないでしょうか。
また、「あなたが考えたこと(意見)」を求める出題から、❝各校が求める生徒像に当てはまるか❞という点での評価が鮮明になったといえます。

■ 学校独自の適性検査Ⅱ(理系)の変更点は?

南附属中、横浜サイエンスフロンティア附属中の適性検査Ⅱ(理系)2021年度内容について、それぞれ見ていきます。

横浜サイエンスフロンティア附属中の場合、問題の糸口を見つけることが難しく、お子さま自身が持つ「閃き」や「センス」を問うような出題傾向も見られます。
こうした難解な問題を出す背景には、お子さまの「楽しんで取り組む姿勢」を求めていることが考えられます。

\お子さまのやる気を引き出し、神奈川県内随一の合格者数を輩出!/
湘南ゼミナールの公立中高一貫コースは、南附属中や横浜サイエンスフロンティア附属中の志望校別クラスも完備!(小3~小6生対象) 適性検査に要する粘り強く問題に取り組める姿勢を育むため、お子さま自身が楽しく学習意欲を高められるように指導を行っております。

まずは資料請求窓口よりお問い合わせください。

倍率に一喜一憂は禁物?
公立中高一貫受検の「価値」と「親のスタンス」

2021年度の公立中高一貫校受検で、実質倍率増が顕著となった横浜市立の2校。
公立中高一貫校ならではの教育方針やカリキュラム、開校当初から一貫した指導内容を実施することで保護者様同士での良好な口コミが年々広がっていることに加え、高い大学進学実績への期待から、ますます注目が高まっています。

■ 2021年度 公立中高一貫校/横浜市立の2校の実質倍率

※横浜市教育委員会発表情報をもとに作成(2021年4月現在)
※横浜サイエンスフロンティア附属中は2017年4月に中高一貫校を開校した為、中入生がまだ大学受験を迎えていません。しかし、高入生だけで見ても高い大学進学実績を出していることから、中入生の大学入試への期待が高まっています。

例年の傾向としては、南附属中は女子の志願が多く、横浜サイエンスフロンティア附属中は男子の志願が多い状況が続いています。
倍率は過去数年単位で遡ると、横ばいまたは微減となっていましたが、2021年度に倍率増となったことで、この先受検を検討される方にとっては少し心配に感じているのではないでしょうか。

Point 1

行きたい学校の倍率だけを重視しないこと

しかし、高倍率ゆえに「無理だな」と受検を諦める必要はありません。倍率だけを見て一喜一憂せず、本当に行きたいと思える学校に出会い、高い倍率を超えてでも入りたいと、お子さま自身が前向きに努力できる気持ちを持てるかが重要です。

Point 2

「適性検査」ならではの難しさを理解すること

公立中高一貫校で実施される「適性検査」は、他の私立中学の一般入試にあるような「努力量=合格に近づく」といった、勉強をすれば必ず突破できるというものではありません。反対に、だからこそ、どんなお子さまにも平等なチャンスがあると言えるのではないでしょうか。

横浜市立の公立中高一貫校2校の定員数に対して、学習塾で受検対策をしてきたお子さまが多くの割合を占めることからも、あくまでも「努力」は必要なものといえます。
しかし、必ずしも努力だけとは言い切れない部分が「適性検査」の魅力でもあります。

Point 3

「適性検査」ならではの難しさを理解すること

公立中高一貫校で実施される「適性検査」は、他の私立中学の一般入試にあるような「努力量=合格に近づく」といった、勉強をすれば必ず突破できるというものではありません。反対に、だからこそ、どんなお子さまにも平等なチャンスがあると言えるのではないでしょうか。

横浜市立の公立中高一貫校2校の定員数に対して、学習塾で受検対策をしてきたお子さまが多くの割合を占めることからも、あくまでも「努力」は必要なものといえます。
しかし、必ずしも努力だけとは言い切れない部分が「適性検査」の魅力でもあります。

Point 4

たとえ受検に失敗しても、「適性検査」の勉強には確かな価値が

小学校4年生からの受検対策が主流となっている昨今、受検に向けて努力するお子さまに「合格」だけを押し付けてしまうことは絶対に避けたいものです。
小学生といえども、周りの期待に応えようと努力した末、❝燃え尽き症候群❞になってしまうケースも考えられます。

そうならない為に重要なのは、適性検査の学習価値を適切に理解することです。

適性検査の問題で問われる力は、大学入試において最も重視される3つの力「思考力」「判断力」「表現力」と重なります。さらに神奈川県では、横浜翠嵐高校をはじめとする公立旧学区トップ校17校で「特色検査」という適性検査の延長ともいえる教科横断型の検査が実施されています。
たとえ受検に失敗したとしても、数年先の未来においても高い学習価値があることから、受検人気は益々高まっています。


親御さんの視点でも、こうした適性検査の学習価値を理解し、「合格」だけに縛られないよう、お子さまをサポートするスタンスで受検に挑戦することが重要です。お子さま自身が適性検査の勉強を楽しめることは、一番の合格への近道にもなり得るのではないでしょうか。

\体験授業で楽しく学ぶ秘訣を知ろう!/
湘南ゼミナールの公立中高一貫コースの無料体験授業にご参加ください。

※受検に関する疑問点の解消、お子さまに向いているかなどを体験授業へのご参加により予めご確認いただくことが可能です。

中高一貫校 受検対策専門コースとは?
素早い処理力と、じっくりと思考する力を育てる

写真:公立中高一貫コース説明会より/柔軟な思考力と論理力を鍛える訓練問題に挑戦するお子さま

公立中高一貫校受検においては、基礎学力の定着はもちろんのこと、それらを活用できる力を身につけるための専門的な対策が求められます。

適性検査ならではの教科を横断した問題に慣れるための演習はもちろん、複雑な工程を素早く解く「処理力」や、難しい問題でも諦めずにじっくりと考える「思考力」を育てていく必要があります。

南附属中やサイエンスフロンティア附属中において、神奈川県でも随一の合格者を輩出する湘南ゼミナールの「公立中高一貫校コース」では、各講座で次のような受検対策授業を実施しています。

Point

神奈川県の公立中高一貫校受検校に特化したオリジナル教材!

■ 適性検査Ⅰ(文系)対策
●資料問題
「選択肢照合」「数値処理」「記述」対策を中心に、満点を目指す指導を行います。
●作文・記述問題
「要約文」「意見文」「50字記述」など想定される出題形式を網羅し、プロの添削員によるきめ細かな添削を実施しています。

■ 適性検査Ⅱ(理系)対策

●小学4年生~6年生の7月までは、小学校内容と適性検査対策の並行型で、基礎から応用まで幅広く学習します。
●小学6年生の夏期講習(8月)以降は、適性検査対策に特化した授業を実施します。
直前期には「そっくり演習」として、適性検査問題演習や本番を想定した模試も行います。
※理系の問題においては、オリジナル教材も全国の適性検査問題から抜粋した問題に挑戦しています。

■ 志望校別の対策講座で合格に向けてラストスパート!

小学6年生からは各中学校の適性検査内容に合わせた志望校別対策を実施します。

<作文添削指導>南附属中/横浜サイエンスフロンティア附属中/川崎附属中
作文を書く▶添削▶添削にしたがって書き直す▶もう一度書く、という流れで実践することで作文力が飛躍的に向上します。(※小4~小6の通常の授業でも実施)

<グループ活動対策>相模原中等/平塚中等
検査当日の形式でグループになって実践します。自分の考えをまとめ、自分の言葉で伝える訓練を行い、本番で発揮できる力を身につけていきます。

Point

神奈川県の公立中高一塾以外の生活習慣も振り返る、きめ細かなサポートで “学習意欲が高まる”

■ デイリースケジュール


公立中高一貫コースでは、1週間の目標や学習計画を立てる「デイリースケジュール」で自己管理を促しています。最大の目的は、単なる予定管理とせず、お子さま自らの力で自分の行動を改善していくための「振り返り」にあります。
例えば、宿題ができなかった場合には、講師は生徒さんに怒るのではなく、「なぜできなかったのか」「どうすればできるようになるか」シートを見ながら相談していきます。お子さま自身が納得して取り組めることで、学習意欲が高まるように指導しております。

■選べる!3つの受講形態

1.校舎にご通塾
クラス制での授業を実施しています。

2.オンデマンド配信
他の習い事との都合で時間的に通えないという場合は、ご自宅のパソコンやタブレット、インターネット環境があればオンデマンド配信での受講が可能です。
オンデマンド配信はどの受講形態の方でもご覧いただけるため、復習などにも活用できます。

3.オンライン受講
「公立中高一貫コース」の校舎がお近くにない場合は、校舎の授業時間に合わせたオンライン受講が可能です。
※志望校別講座のグループ活動は校舎での実施に限ります。

■ 現在お通いの塾と併用して「適性検査対策」だけを受講することも可能!

「公立中高一貫コース」
・週2クラス(火・木/または水・金):小4~小6生対象
・週1クラス(土):小5のみ 
・志望校別クラス(土):小6のみ

※公立中高一貫コースは適性検査対策に特化した受検専門コースとなります。
小5・小6生を対象とした週1クラスや志望校別クラスを受講される場合は、小学校の学習内容における基礎学力を身につける総合進学コースとの併用もおすすめします。


■ ご自宅での学習状況・生活習慣改善もサポート!

〇デイリースケジュール

1日/週間単位で、お子さま自らの学習状況や生活習慣を振り返り、講師と一緒に改善したいポイントを見出し、話し合うことで、お子さま自身が自ら行動を改善していけるようにサポートする仕組みです。
例えば「宿題をしていない」場合には、講師は「怒る」のではなく、「なぜ予定通りに行動できなかったのか?」をお子さまと一緒に振り返り、次の行動へとつなげるための「相談・指導」を行います。
もちろん、「できた!」ことに対しては、お子さまの努力を「たくさん褒める」ことで、楽しみながら、難しい問題にも粘り強く挑める姿勢を築いていきます。

公立中高一貫校受検をご検討中の方にはあらゆる情報提供・ご相談も承っております。
ぜひ、一度湘南ゼミナールの公立中高一貫コースへお問合せください。