【2023 中学受験】神奈川県の公立中高一貫校を解説!学校の特徴は?倍率は??

中学受験のなかでも、神奈川県では特に人気が集まる公立中高一貫校の*受検。
※公立中高一貫校では適性検査を受ける為、「受検」といいます。

その受検者の実質倍率は2020年度からの過去3年間継続で、およそ4倍~6倍超というまさに”狭き門”。

神奈川県内の公立高校の中でも例年で高倍率が続く横浜翠嵐高校でも倍率2.07倍(2022年度入試)ということから見ても、公立中高一貫校の人気度合いや難易度が伺えます。

そこで本日は、公立中高一貫校の受検を検討されている小学生とその保護者様に向けて、県内5校の特徴や受検動向・対策方法について詳しくお届けします!

ぜひ以下よりご覧ください。

志願者が集中する中学受検
「公立中高一貫校」人気の理由とは?

横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校附属中学校

神奈川県では、例年で公立中高一貫校受検の実質倍率が高い状況が続いています。

その人気の理由は‥‥

(1)公立並みの教育費で、高いレベルの教育が受けられること

(2)6年間の一貫教育が受けられ、高校受験が無いこと

(3)比較的短期間での対策が可能な適性検査による選抜であること

以上の3つが挙げられます。

特に(1)教育費については、前半3年間は義務教育のため一般の公立中学校同様に入学金や授業料が掛からず、高校に該当する後半の3年間も授業料無償化が実施されていることから掛からないケースが多いとされます。※中学生から海外へのホームステイなどをカリキュラムに組み込む学校もあり、別途料金が掛かってくる場合があります。

公立中高一貫校は、学校独自の学習カリキュラムを実施しており、探究活動やキャリア教育など、他の公立中学校に比べて多様な活動・指導が受けられます。
また、高校受験がなく、中学校入学時点から6年間かけて大学入試を想定した学習を進めていくため、難関国立大学などの進学実績が高いことでも知られています。

神奈川県内の公立中高一貫校
全5校の概要と特徴

神奈川県内の公立中高一貫校は、次の5校です。
各校の特徴や部活動、受検資格についてご紹介します。(2022年4月現在の情報)

横浜市立南高等学校附属中学校

受検資格:横浜市内に住所を有する者(志願者及び保護者の住所)
※ただし定員の30%(48名)は市外枠有

募集定員:160名(男女80名ずつ)

路線:京急・市営地下鉄「上大岡駅」からバスで10分

部活動

運動部:9(陸上、野球、バレーボール、 サッカー、ソフトテニス、バドミントン、バスケットボール、男子ハンドボール、女子硬式テニス)
文化部:7(演劇、弦楽、茶道、科学、吹奏楽、美術、書道)
※運動部・文化部ともに平日の月・水・金を基準に活動

主な特徴

・2012年4月開校の併設型公立中高一貫校(2022年春に5期生が高校を卒業)

・英数国の授業が毎日あり(中学3年間で385時間の授業時数増)、どの教科も特色ある授業が行われている。中でも英語は力を入れており、シンガポールや東南アジア、ベトナムなどグローバル教育プログラムの実施や、カナダへ研修旅行するなど英語を活用する場も多い。
・EGG(総合学習の時間)にて豊富なジャンルの体験機会・選択講座を設け、キャリアプラン形成にも繋がっている。必修講座にはK-DEC(グローバル教育)、JAXA宇宙開発講座、弁護士による法務教育講座などがある。

横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校附属中学校

受検資格:横横浜市内に住所を有する者(志願者及び保護者の住所)

募集定員:80名(男女40名ずつ)

路線:JR「鶴見小野駅」から徒歩3分

部活動

運動部:6(硬式テニス、バドミントン、水泳、陸上、男子バレーボール、バスケットボール)
文化部:12
(音楽、天文、文芸、茶道、美術、数学・物理、理科調査研究、航空宇宙工学、情報工学、棋道、写真研究、ロボット探求)
※運動部・文化部ともに平日週3日、休日は土日どちらか1回、1日3時間以内の活動で18時まで。

主な特徴

・2017年4月開校の併設型公立中高一貫校。
・全国でも珍しいほどの研究設備が整い、先進的な科学の知識や知恵・技術を養う環境が揃う。
・国語・数学・理科・英語の授業時数を増やし(中学3年間で4で280時間の授業時数増)ディスカッションやグループワークなど特色ある活動を盛り込んでいる。
・DEEP学習による探求型の授業を実践し、探求心を養うとともに、先取り教育は行わない。
・高校は理数科だが、附属中学では理数偏重の授業ではなく英語や国語も重視し、サイエンスと言葉の融合を目指している。
・総合的な学習の時間に実施する「サイエンススタディーズ」では、自然科学や社会科学を核とした課題探究型の学習で、教科の枠を超えた課題解決力やプレゼンテーション能力を高めている。
・「フロンティアタイム」という生徒の自由時間が設けられており、自主研究や読書活動、相談・面談、進路探求などさまざまな活動に取り組んでいる。
・高校がスーパーサイエンスハイスクール(SSH)指定を受けている。


中等教育学校 及び、高校募集のない中高一貫校(中学校入学時に編成されたメンバーで6年間の一貫教育を行う)は次の3校です。(2022年4月現在の情報)

 神奈川県立相模原中等教育学校

受検資格:神奈川県内に住所を有する者(志願者及び保護者の住所)

募集定員:160名

路線:小田急「相模大野駅」から徒歩10分

部活動

運動部:12(剣道、卓球、サッカー、テニス、バスケットボール、バドミントン、バレーボール、ハンドボール、野球、陸上競技、ダンス、柔道部)
文化部:8(クラシックギター、コーラス、茶道、吹奏楽、美術、料理、イラスト文芸、英語)

主な特徴

・2009年4月開校の中等教育学校(2022年の春に8期生が高校を卒業)
・国公立大学への進学を重視した指導を行っており、6年制一貫教育の強みを活かした先取り学習で大学受験に備える。
・中高一貫の6年間を2年ごと3期に分けており、高等学校相当の学習内容の一部を中等教育相当に移行するなど、中等教育学校ならではのしくみを生かした教育活動を展開している。
・国公立大学を中心に高い進学実績を出し続けており、大学進学率は県内の公立高校でトップ5に入る、卒業生全体の約86%に上る。(令和2年5月1日神奈川県教育委委員会調査データより)
・「かながわ次世代教養」というキャリア教育実践プログラムが設定されており、英語でのコミュニケーション力向上やIT活用、探求活動や発表・討論などを活発に実施している。
・キャリアプランニングとして職業人による出前授業や事業所訪問、大学訪問など体験活動を豊富に行っている。

 神奈川県立平塚中等教育学校

受検資格:神奈川県内に住所を有する者(志願者及び保護者の住所)

募集定員:160名

路線:JR「平塚駅」からバス&徒歩30分

部活動

運動部:11(弓道、剣道、サッカー、山岳、水泳、卓球、ダンス、テニス、バスケットボール、バドミントン、陸上)
文化部:11
(囲碁、科学、演劇、合唱、家庭科、将棋、吹奏楽、文芸、美術、鉄道研究同好会、メディア)

主な特徴

・2009年4月開校の中等教育学校(2022年の春に8期生が高校を卒業)
・中高一貫の6年間を2年ごと3期に分けており、高等学校相当の学習内容の一部を中等教育相当に移行するなど、中等教育学校ならではのしくみを生かした教育活動を展開している。
・比較的学力層の幅が広く、1年次のみ32人5クラス編成で、きめ細かい指導をしている。
・国語、数学、英語を基本的に毎日学習し、基礎を身に付けることに重点を置いており先取り学習は行わない。
・大学進学率は神奈川県旧学区トップ校に並ぶ高さで、全体の約83%が大学へ進学している。(令和2年5月1日神奈川県教育委委員会調査データより)
・「かながわ次世代教養」というキャリア教育実践プログラムが設定されており、英語でのコミュニケーション力向上やIT活用、探求活動や発表・討論などを活発に実施している。

 川崎市立川崎高等学校附属中学校

受検資格:川崎市内に住所を有する者(志願者及び保護者の住所)

募集定員:120名

路線:JR「川崎駅」中央東口からバス&徒歩20分

部活動

運動部:8(男子バスケットボール、女子バスケットボール、バドミントン、サッカー、女子ソフトテニス、男子ソフトテニス、陸上、女子バレーボール)
文化部:5
(美術、放送、書道、吹奏楽、茶道)

主な特徴

・2014年4月開校の公立中高一貫校(2022年の春に3期生が高校を卒業、2021年度より高校募集を停止)
・「かわさきLEADプロジェクト」を基盤とする学校で、「先頭に立って導く」という“LEAD”の意味から、国際都市川崎をリードする人材の育成を目指した教育活動を行う。
・英語教育にも力を入れており、第1学年では3日間英語だけで過ごすイングリッシュキャンプを実施し英語の活用力を高めている。
・総合的な学習の時間「LEADタイム」を中心に、農業フィールドワークや職業体験、探究の時間など、年間を通してあらゆる学習の機会を設けている。

神奈川県の公立中高一貫校は、以上の5校です。

附属中学校・中等教育学校ともに高校受験がなく、6年間の一貫教育を通して、大学受験やその先の進路選択を踏まえた学習ができることが大きなメリットです。
また、大学進学実績にも期待がもてる点からも、受検を検討される方が増えています。

公立中高一貫コース/講師の佐藤

以下、湘南ゼミナール公立中高一貫コース説明会より抜粋。

講師の佐藤
地元の中学校に行けば中学3年生で「どこの高校に行こうか」と考えるわけですが、公立中高一貫校は、中1・中2の段階から大学受験を考えて行動しています。

例えば横浜市立南高等学校附属中学校の場合、中2の夏休みに「国公立大学の正門前で写真を撮影し、大学に関するレポートを何校分か提出する」という課題が与えられます。

この時点で学校側が国公立に限定している。つまり中2の段階から国公立を目指すことが選択肢に入ってきて、だんだんと意識に植え付けていくような指導があるということです。

さらにはキャリア教育の水準の高さ。
神奈川県内の5校いずれも、これからの社会を担っていくリーダーの育成に力を入れ、グローバルで活躍できるような英語教育・語学研修に力を入れて指導しています。

気になる受検者の実質倍率と
受検動向とは!?

公立中高一貫校がスタートした当初は、実質倍率10倍のところもあったといわれる難しい受検。2022年度(令和4年度)の実質倍率は次の通りです。

※倍率などは最新の情報に切り替えをしております。ご了承ください。

講師の佐藤:
開校当初と比べ、ここ数年で年々実質倍率は減りつつあります。

「入りやすくなったのか?」というとそうではなく、取らなければならない偏差値のラインが高まっているとも言えます。何度か受検を見ていくと、偏差値レベルが見えてくるため、無茶な受検をすることが無くなった……ですから、争う層は変わらないということになります。

注目したいのは、相模原中等教育学校の実質倍率の高さです。
相模原中等教育学校は大学進学実績が良く、過去ならば私立の中学受験をしていたお子さんたちが相模原中等に目を向けてきています。その理由は、良い大学に行くための進学校で女の子が通える学校が少ないことが伺えます。

高校受験を実施(高校受験から募集があり受験可能な高等学校)する首都圏近郊の学校で、東京大学の合格者を多数輩出する高校といえば・・・

1位は私立中高一貫制男子校である開成高等学校(2021年度は144人が合格)

2位は筑波大学附属駒場高等学校(2021年度89人が合格)

3位は渋谷教育学園幕張高等学校(2021年度は67名が合格)

以上を見ると、1位 開成と2位 筑駒は男子校、3位 渋谷幕張は神奈川県から通うにはハードルがある距離。ともなれば、神奈川県内で私立専願だった女の子たちが、大学進学実績が良い公立中高一貫校も視野に入れて受検するというのは自然な流れだといえます。


――ー以上、取材より。

次回コラムでは、神奈川県内の公立中高一貫、各学校の受検内容を解説!
受検で求められる能力について、実際の問題を体験いただく小学5年生向けの説明会会場よりお届けします。

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