湘ゼミコラム

高校受験・入試

2024 公立高校受験/直前期に効果的な対策・前日までの過ごし方

神奈川・千葉・埼玉・東京の各都県では、2024年度(令和6年度)公立高校入試の直前期へと入りました。

多くの受験生が、「入試までの限られた時間で何をすれば効果的なのか・・・」と最後まで努力を続けていることと思います。
しかし、この入試直前の焦りや不安から、“ 自信を無くしてしまうような行動 ” をとってしまうことは避けたいものです。

そこで今回の記事では、入試直前期だからこそ「気をつけたいこと」や、「意識して取り組みたい学習」について塾目線でお届けします。

また、各都県の感染対策情報についても併せてご覧ください。

1. 入試直前期の学習で意識したい5つのこと

入試までの残り時間を考えると、途端に「焦り」や「不安」で勉強が手につかなくなってしまう・・・ということはありませんか。

直前期の学習では、学習効果を考えずに闇雲に取り組み、時間だけが過ぎていく中、得点は伸び悩むという悪循環に陥ることは避けたいものです。

この入試直前期の学習では、限られた時間で5科目の総合点をアップさせる効率的な学習に取り組むことが大切です。

そこで、入試直前期における学習のポイントを見ていきましょう。

POINT 1

繰り返し解いてきた問題集を解き直し、得点力を上げられる問題に絞って取り組む。

これまでの期間で解いてきた問題集から、「間違えた問題と解答」を繰り返し、すばやく見直します。その中から、理解が浅い問題に絞って解き直しをしていきましょう。

さらには、苦手としていた問題の中でも「解答を見れば理解できる問題」を最優先にして取り組むことで、得点力の向上につながります。

入試直前の段階で、合格に必要な得点力を最後まで高めるためには、「解説を見ても理解できない問題」に長い時間をかけて取り組むことは避けましょう。
解けない問題に長く取り組むことで自信喪失にも繋がり兼ねないため、注意が必要です。

残りわずかな時間は、効率的に得点が取れる問題の学習に使いましょう。

POINT 2

入試当日の時間配分を想定して、過去問を解く。

入試当日の各教科の時間に合わせて、過去問を解いていきます。その際、問題全体を見て、大問ごとの時間配分にも意識して取り組んでいくと良いでしょう

過去問を解いた後には、間違えた問題の解き直しはもちろん、「凡ミス」がないかをしっかりと見直し、凡ミスが起こりやすい要因をできる限り取り除くことが大切です。

いかに”入試本番の時間”を意識して取り組めているか、問題を素早く読めているかを実践レベルで試していきましょう。

POINT 3

短期対策に適した、暗記ものに取り組む。

最も短期対策に適している理科や社会などの暗記ものに取り組むことで、伸びしろが大きくなる可能性は高いでしょう。

例えば、社会は3つの分野(地理/歴史/公民)のうち、自分の苦手な分野を重点的に対策し、間違えた問題の周辺知識までまとめておさらいしましょう。

理科や社会における暗記科目の問題は、用語や実験などのプロセスをしっかりと覚えているだけで解けるものが多くなり、直前まで得点率の向上が期待できます。

POINT 4

各教科のバランスを見て、アウトプットに取り組む。

入試直前期では、5教科の対策を均等に行う必要はありません。
苦手な教科・科目があったとして、どの科目に力を注ぐことで5科目トータルでの成果を挙げられるのかを判断しましょう。

暗記科目とは異なり、国語や数学、英語といった短期間で得点を伸ばすことが難しい教科に取り組む際には、「正答率の高い問題」を重点的に解き直していくと良いでしょう。

公立高校の過去問集などをお持ちの場合は、各問題の正答率が掲載されているケースも多々あります。この「正答率が高い問題」に取り組むことで、志望校の合格点に近づく可能性が高まります。

POINT 5

直前の模試結果等をもとに、適切なアドバイスを受ける。

塾などに通っている場合は、過去〜直前までの模試結果などをもとに、入試直前に学習すべき範囲のアドバイスを講師へ求めてみると良いでしょう。

湘南ゼミナールでも、入試傾向から厳選した問題を集めた入試対策テキストや、模試形式の宿題などを冬期講習から入試直前期に提供しています。
「差がつく問題」や「苦手分野」など、総仕上げに適した問題に取り掛かりつつ、地域や個別状況に適したアドバイスを受けて効率的に学習することで、不安を取り除けるでしょう。
入試直前期の焦りから、新たな参考書を手に取る方もいますが、これはおすすめできません。
ふだん使っている参考書や直近3~5年分程度の過去問に取り掛かる方が効率的です。

泣いても笑っても入試まで残りわずか・・・。
「入試直前まで伸びる!」と信じて、最後まで諦めずに着実に前に進んでいきましょう。

2. 入試当日までの「心・技・体」の整え方と持ち物チェックリスト

依然として続く新型コロナウイルス感染に加え、季節性インフルエンザの同時流行などと言われる中、「受験当日に熱が出たら・・・」と、受験生やその保護者様は体調管理には非常に気を遣っていることと思います。

しかし、これらの感染予防対策だけでなく、直前期ならではの体調管理も忘れてはいけません。
受験当日に向けた、体調管理や準備の進め方を具体的にご紹介します。

体▶︎万全な体調管理

入試直前は、受験生の誰もが惜しいと感じる限られた時間です。ついつい深夜まで勉強し、体調を崩してしまうこともありえます。

「多少無理をしても覚えたい!」という方は、入試1ヵ月以上前のことならば帳尻合わせができるかもしれません。

しかし、入試直前に睡眠時間を削ることは、記憶力や集中力の低下にもつながる最も重要な項目だと言っても過言ではありません。

十分な睡眠時間を徹底的に確保して、当日に備えましょう。

入試当日に向けては、「抜かりない準備」をしておきたいものです。

入試会場は、感染症予防の換気による寒さや、冷気流入に配慮した過度な暖房など、会場により環境が異なることも想定されます。

技▶︎当日を想定した細かな準備

■ 入試会場に入るまで

手袋、マフラーなどで万全の防寒対策で会場に入りましょう。

※手がかじかむと試験にも影響します。

■ 入試会場

入試会場の寒さによる突然の腹痛、緊張による胃痛や頭痛などを想定した準備をしていきましょう。使い捨てカイロや、常備薬、飲み物(お水やお茶)などが該当します。

また、前述の通り、換気による過度な暖房となる可能性もあります。カーディガンや膝掛けといった体温調整が可能な服装が便利でしょう。

持ち物チェックリスト

必須アイテム
  • 受験票(折れないようにクリアファイルに挟む)
  • 生徒手帳(受験票を忘れたなど万が一に備えて)
  • 鉛筆、消しゴム、鉛筆削り(鉛筆予備以外に削れると良い)、予備のシャーペン
  • コンパス(鉛筆芯の予備も)、直定規
  • 腕時計
  • 上履き、上履きを入れるビニール袋
  • ハンカチ、ポケットティッシュ、ウェットティッシュ(除菌用)
  • マスク(長時間のため予備があると良い)
  • お弁当(食べやすく腹持ちの良いおにぎりやサンドウィッチがおすすめ、腹八分目)
  • 飲み物
  • 常備薬(胃薬や下痢止め、頭痛薬など)
  • 防寒対策(カイロ、カーディガン・膝掛けなど体温調節しやすいもの)
  • 交通系ICカード(公共交通機関の乱れによる迂回にも対応できるよう多めにチャージ)
  • 現金(飲み物の不足など、念のため小銭で1,000円程度は持っておくと良いでしょう)
  • 募集要項や学校への地図(トラブルに対応できるよう高校連絡先や地図、自身の受験番号を控える)
  • 最終確認用の勉強道具(長い休み時間や昼休みを想定して用意)

※スマートフォンは緊急時に備えてカバンに入れておくのは良いですが、電源を切ることを忘れないようにしましょう。また、休み時間などに使用しないように注意しましょう。

あると便利なアイテム

  • セロテープやハサミ、輪ゴムなどの文房具
  • ガムやお菓子
  • お守り(不安な時にやるべきことをやった!と思える自分の大切なものでも良いでしょう)
  • おしぼりやフェイスタオル(休み時間に顔をふけるとリフレッシュになります)
  • 安全ピン(洋服のホックの外れなど緊急時に止められるように)

最後に、入試当日までに多くの受験生が抱える「不安」や「緊張」への対応法です。
“適度な緊張”は実力発揮に必須の要素でもありますが、不安や過度な緊張はパフォーマンス低下にもつながります。

心▶︎上手に気持ちをコントロールする方法

受験直前期は、受験生本人がただでさえ「できていないこと」に気が向きがちです。

「これもできていない!」「こんなんじゃ合格できないよ!」などといったお子様を想っての注意喚起も、逆効果となる期間です。

また、受験当日に保護者様の顔色から不安を感じてしまうと、お子様の不安や緊張は倍増します。

受験当日にお子様を送り出す際には、お子様が「十分頑張ってきた」「大丈夫!」と自信がもてるよう、背中を押せる声掛けで見送ると良いでしょう。

また、受験生本人が入試当日に気持ちをコントロールするシンプルな方法は、「感謝の気持ちを高める」ことです。

不安な時は、受験までの期間に支えてくれた人たちに焦点を当ててみましょう。

受験生である自分が、直接的・間接的でも多くの人に支えられてきた、ということに気づけると、自然と感謝の気持ちが湧いてきて、強い支えとなるのではないでしょうか。

悔いのない入試となるように、心・技・体を整えて、万全の体制で臨みましょう。

湘南ゼミナールでは、入試分析を重ねた自社開発教材と受験対策直前にも安心して取り組める実践講座を豊富にご用意しております。
神奈川、埼玉、千葉、東京いずれの都県においても、志望校別に適した指導を提供しております。入試対策をご検討の際は、ぜひ体験授業からご参加ください。

3. 令和6年度 首都圏 公立高校入試 直前の感染対策・追検査情報のまとめ

「もしも、入試当日に発熱や咳の症状があったら・・・?」
新型コロナウイルス感染症の位置付けが5類感染症に移行したことに伴い、これまでの対応が緩和されていますが、受検日直前になって焦ることのないよう、事前に各都県の対応を確認しておきましょう。

以下より、都県別の記載情報をご覧ください。

神奈川県

インフルエンザの罹患等、やむを得ない事情により学力検査または特色検査(面接)(クリエイティブスクールに限る。)の全てを受検できなかった人の中で、追検査の受検を希望する人を対象として次により実施します。

追検査の日程
令和6年2月20日(火)

追検査の合格発表日程
令和6年2月28日(水)

※中学校長は必要事項を記入した追検査受検願を、志願先の高等学校に提出します。この場合、追検査を受検する事由を証明する書類(医師の診断書等)を併せて提出します。

※「追検査」を受検する場合は、在籍中学校または出身中学校長を経由して、2月14日(水)午後1時〜午後4時まはた2月15日(木)の午前9時〜正午までに「追検査受験願」を志願する高校へ提出する必要があります。(※クリエイティブスクールを除く)

千葉県

追検査は次のように行われます。

受検資格
感染症罹患による発熱で別室での受検も困難である等、やむを得ない理由により本検査を全部又は一部受検することができなかった者のうち、次に定める手続により、志願する高等学校の校長に承認を受けた者を対象とします。

追検査志願者の連絡
追検査を志願する者の在籍する中学校の校長等は、追検査受検願等の提出開始日の前日までに、当該志願者の志願した高等学校の校長に電話により連絡しなければなりません。

追検査の日程
令和6年2月29日(木)

追検査の合格発表日
令和6年3月4日(月)

※※追検査を志願する者は、出願時に交付された受検票、追検査受検願および本検査を受検することができなかった理由を証明する書類として医師の診断書を志願した高等学校の校長に提出します。

※提出の期間は、令和6年2月26日(月)午前9時から午後4時30分まで、または、2月27日(火)午前9時から正午までとなります。

埼玉県

追検査は次のように行われます。

(1) 次のアまたはイに該当する志願者は、令和6年3月4日(月)に実施する追検査を受検します。ただし、令和6年2月22日(木)に実施する実技検査・面接を受検した志願者は、追検査を受検できません。
ア.インフルエンザ罹患をはじめとするやむを得ない事情により、学力検査を欠席した者
イ.一部受検者(学力検査当日、急な体調不良等により、学力検査を継続することが難しいと判断された志願者)

(2) 出身中学校長は、志願者が学力検査を受検できなかった事情を踏まえ、追検査受検に該当すると判断した場合、速やかに志願先高等学校長に連絡するとともに、「追検査受検願」を令和6年2月22日(木)正午までに志願先高等学校長に提出します。

(3) 志願先高等学校長は、追検査の受検を承認したときは、「追検査受検承認証」および「追検査受検者個人カード」を交付します。志願者は、「追検査受検者個人カード」に必要事項を記入の上、追検査当日に持参します。

追検査の日程
令和6年3月4日(月)

追検査の合格発表
令和6年3月6日(水)

東京都

第一次募集の検査日当日に、インフルエンザ等の学校感染症への罹患等により受検することができなかった者について、「インフルエンザ等学校感染症罹患者等に対する追検査」を実施します。

追検査を希望する場合は、中学校長を経由して、令和6年2月22日(木)午後5時までに、インフルエンザ等学校感染症罹患者等に対する措置申請書により第一次募集において出願した都立高校長に措置を申請します(第一次募集において、受検することができなかった都立高校にのみ出願することができます)。

出願の際には、医療機関の証明書、中学校長が出席停止の措置を行ったことについて証明する書類又は発熱があったことについて中学校長が証明する書類の内いずれか一通を添付し、入学願書と併せて当該都立高校に提出します。

追検査の日程
令和6年3月9日(土)

追検査の合格発表
令和6年3月14日(木)

小2〜中3対象

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